目を覚ました響子が、唇を求め凪の顔へと近づいていった。
半開きになった凪の唇と、響子の小さな唇が重なりあう。
「あはぁ・・・」
濃厚な接吻が始まった。ペチャペチャと激し水音が響く。互いの唇と舌が、争うようにして複雑に絡み合
っていた。だがそれは決して快楽の勢いに任せてのものではなかった。恋しくて、愛しくて、貪っても貪っ
ても、なお物足りぬもどかしい思い。それはまさに、互いが相手と同化しようとする魂と魂の絡みであっ
た。
「はあう・・・、ユキト・・・はあうあ・・ふきぃ・・・ふきぃぃ・・・」「響子、愛してるよ」
夫である私の目の前で、凪と響子、二人だけの愛情物語が延々と繰り広げられている。

唇を合わせたまま、響子が凪のジャケットを脱がせ、シャツのボタンをはずしはじめた。
自分の妻が他の男の衣服を脱がせている・・・。
あれだけの行為を見せつけられたあとであったが、これもまた、激しく嫉妬心を掻き立てられる光景で
あった。
ズボンを脱がせ、トランクスを引きおろすと、再びあの巨大美ペニスが姿を現した。
潤んだ表情を浮かべ、響子がそれを見つめている。

「欲しかった・・・」

そう一言呟いた後、先端に舌を這わせた。
「おお・・・」凪が小さく喘いだ。
時折、ちゅぱちゅぱと軽いキッスを織り交ぜながら、響子の唇が竿を舐め降り、茶褐色の殖栗の皮を吸引
し始めた。激しい吸い込みに、口端からブリブリと空気の漏れ出す音が聞こえる。唇に皮をはさみこみ、
ムギュゥとばかりに引き伸ばす。
「おおお・・・」凪が恍惚の表情を浮かべた。

舌が、殖栗をさらに舐めおりて、セピア色の窄まりに到達する。
「あああ、気持ちいいよ響子」
ベロベロと窄まりに舌をはわせた後、固く尖らせて内部へと差し入れる。
「んぷっ・・・あふぅ・・ああああ」
肛門への奉仕。これも私とのセックスではあり得なかった行為だ。

「あああ・・・欲しかった・・・・ユキトのおちんちん・・・ああああ」
言いながら再び竿を舐め上り、先端を口に含みいれる。
上目遣いに凪を見つめ、「おいひい・・・」と、響子が笑みを浮かべた。

長大なペニスがどんどんと響子の口内に取り込まれていく。
「むごぉぉ・・んぐぅ・・」
みごとな咥えっぷりであった。両の頬が膨れ上がり、響子の美しい顔が、滑稽なほどに無様に歪んでい
る。
“す、すごい・・・”
凪のペニスが完全に響子の口内に取り込まれた。恐らくのどちんこを刺激し、先端が喉の奥の壁に突き
当たっていることだろう。響子がまさかディープスロートをこなす女だったとは・・・。

「おお、最高だよ。いいよ響子」
自分の妻が一心不乱に他の男のペニスをしゃぶっている。“ズリュ、ズリュ、ジュパ、ジュパ”と、ヘッドホン
からは激しい水音が響いている。
堪らない刺激であった。イチモツが痛いほどにいきり立っている。もはや我慢の限界であった。だが、固く
締め付けられた縛めは、思いをとげることを許さない。
“あああ!許してくれぇ!限界だぁ!響子ぉ!も、もうやめてくれ!”
本当にこのままでは気がふれてしまう・・・。
私は生まれて初めて知る真の恐怖に、ガタガタと身体の震えが止まらなくなってきていた。

響子のペニスへの奉仕が延々と続いていく。頭を上下に動かすたび、突き出た尻からのぞくアナルディ
ルドがブラブラと揺れ動いた。
「そろそろだ響子。下の口から涎が垂れてるぞ」
凪が手を伸ばし、響子の股間を割り拡げた。
“ドロリ・・・”
膣からあふれ出した淫蜜が、塊になって床に垂れ落ちていく。
“ズリュッ”
響子が口からペニスを引き抜いた。直後、ペニスと唇の間に涎とカウバー腺液のドロドロの混合液ででき
た太い橋がかかる。

「繋がりたい・・」
言いながら、仰向けに横たわる凪の股間をまたぐようにして響子が膝立ちになった。
“繋がりたい・・・”
『舐めて!』『噛んで!』『ぶち込んで!』数々の衝撃的な言葉を吐き続けた響子が、最後の行為を懇願
するために選んだその言葉は、それまでのどんな派手な言葉よりも深く私の心に突き刺さった。

“ついにこのときが・・・”

『そう。あいつがね、理性の箍を外して、他の男の腹の上で思いきり乱れ狂う様を一度でいいから拝んで
見たい、いつ頃からかなぁ、そんな願望がどんどん膨らんでいったんだ』

堀田や新見に語ったセリフが脳裏をよぎる。
響子の尻が、凪のペニスめがけて、ゆっくりと沈みこんでいく。計らずも、今まさに、私が積年思い描いた
スタイルで、響子が凪と繋がろうとしている。

“あああ、入れるのか!入れてしまうのか!ま、待ってくれ!響子!あああ!”

「さあ、おいで響子。僕の中へ。ゆっくりと入っておいで」

“よせ!だめだ!それだけは!よせ!響子!よせっ!”

膣口がペニスの先に接触した。肛門からはディルドの先端が顔を出している。

「はあぅぅぅぅ・・・」響子が涙混じりの喘ぎを漏らす。

「さあ入っておいで」

響子が最後の扉を、私との決別の扉を、自らの手で、開けた・・・